第7章 なんで俺を捨てた

「違う!」

「……あの頃、俺を捨てたのも、あいつがいたからか?」

「違う!」

龍崎燈真の視線は氷みたいに冷たい。いま、この男を刺激したら終わりだ。

鈴村茜は深く息を吸い、できるだけ従順な声を作った。

「龍崎様……私、あなたに囲われている以上、やるべきことはやります。そんなに馬鹿じゃありません。契約だって残っています。もし裏切ったら、私の末路はひとつだけです」

龍崎燈真の瞳が、わずかに揺れた。なぜか、彼女が大人しくなるほど胸の奥がざわつく。

「……自覚はあるらしいな」

「はい。もう、痛いほど学びましたから」

鈴村茜が内心ほっとした、その瞬間。

テーブルのスマホが鳴った。

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