第101章

すぐにクラブ専属の医療スタッフが救急箱を提げて駆けつけてきた。

四十代半ばの、経験豊富なベテラン医師だ。

彼は琴音の怪我を確認すると、眉をひそめた。

「皮下組織の挫傷ですね。軽い骨折の可能性もあるので、レントゲンを撮って確認する必要があります。腫れがひどくならないよう、すぐにアイシングを」

医師は手早く処置の準備を進め、氷嚢を司に手渡した。

司は極めて柔らかな手つきで琴音の患部に氷嚢を当て、もう片方の手で彼女の体をしっかりと支えながら、低く囁いた。

「ひどく痛むか?」

琴音は頷きかけ、すぐに首を横に振る。その唇は血の気が引き、真っ白になっていた。

痛い。痛いに決まっている。だ...

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