第124章

司のオフィス。

琴音はプリントアウトした比較画像を司の前に置き、手短に状況を説明した。

司は並べられたデザイン画に視線を落とす――

左側は石川グループが宣伝している『月華』のラフ画。右側はリナが三年前に制作した卒業制作。二つの類似点は一目瞭然だった。

「昨日このデザイン画を見たときから、石川グループから出てくるような代物じゃないと思ってたの」

司はわずかに顎を上げた。

「リナは現在海外にいるし、これは彼女の卒業制作だから世間には出回っていない。すぐには誰にも気づかれないのも無理はないな」

琴音は鼻で笑った。

「寧々がどうやってこれを盗み出したのかは知らないけれど」

司は深い...

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