第37章

寧々が家に帰ると、ちょうどソファに和也が座っていた。心の中でほくそ笑みつつも、顔には今にも泣き出しそうな痛ましい表情を浮かべ、彼のもとへ飛び込んだ。

和也は胸に飛び込んできた寧々を受け止め、不思議そうに尋ねた。

「どうした?」

眉をひそめているところを見ると、何か悩み事があるようだったが、それでも彼は真っ先に寧々の様子を気遣った。

寧々の瞳から、堰を切ったように大粒の涙がぼろぼろとこぼれ落ちる。

「和也お兄ちゃん、琴音さんが……!」寧々は嘘に少しの真実を交えて訴えた。「あんまりだよ! 今日、彼女のところへ行ったの。ただちゃんと話をしたくて。これ以上、私たちをいじめないでってお願いし...

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