第55章
夕理の笑顔が顔に張り付いたまま凍りついた。司が琴音に食べさせているその光景を前に、彼女の瞳からは今にも嫉妬の炎が噴き出しそうだった。
本来なら、それはすべて彼女だけの特権のはずなのに!
夕理は湧き上がる嫉妬を必死に押さえ込み、無理やり笑みを作った。
「司、あなたのために栄養満点のお弁当を作ってきたの。あなたの好きなものばかりよ、食べてみて」
保温ランチジャーをドンと乱暴にテーブルへ置くと、そのまま琴音を押し退けるようにして座ろうとした。
「どけ」
夕理はてっきり琴音に向かって言ったのだと思い、得意げに口角を上げた。
だが、司の冷ややかな視線は夕理に向けられていた。
彼女の笑顔...
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