第69章

満春は梨乃の追及に言葉を詰まらせた。

その時、部屋の奥から甘ったるい女の声が響いた。

「満春ぁ、誰? こんなに騒がしくして……」

セクシーなキャミソール姿の女が、腰をくねらせながらドアの前に姿を現す。

浮気相手はドアの外に立つ梨乃と琴音を見ると、得意げに赤い唇を吊り上げた。

「あら、本妻の登場? ずいぶん耳が早いのね」

そのあからさまな挑発に、梨乃の理性が吹き飛びそうになる。彼女は反射的に手を振り上げ、相手の頬を張ろうとしたが、琴音がすかさずその腕を掴んだ。

「梨乃、あんたの手が汚れるだけよ」

琴音は梨乃を背後に庇い、氷のように冷たい視線で満春を射抜いた。

「満春、どういう...

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