第10章-とんでもないナンセンス

「黒のドレスですって? お嬢さま、それはいけません。今日が選定の儀なのですよ」

儀式ですって、とベルラドンナは鏡に映る自分を見つめながら、胸の内で鼻で笑った。

まるで葬式じゃない。

この一週間というもの、泣いて泣いて泣き尽くしたせいで、今の彼女はすっかり力を失い、中身まで空っぽになっていた。目は赤く腫れ上がっている。いまこの瞬間、どれほど悲しいことが起ころうと、流せる涙などもう一滴も残っていない気がした。

王の前で激しく感情を爆発させて以来、彼女は部屋に閉じこもり、何があっても外へ出ようとしなかった。召使いたちが彼女のためにレディ・ケストラへ取り成しを願い出たものの、却下された。もっと...

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