第105話圧倒的な欲望

「よくもそんなことができるわね?」息の混じった声だった。エリがさっき勢いよく扉を開けて飛び込んできて、間髪入れずに叩きつけるように閉めた、その扉から身を引くようによろめきながら。

「あなた、私をひとりにした。私……枯れていくみたいだった。死にそうだったのよ」

エリは仮面の下で顔をしかめ、眉間に皺を寄せた。

死にそう?

「見てよ、立ってるのもやっとなんだから」そう言いながら、彼女はわざとらしく倒れ込んだ。エリは間一髪で受け止め、胸の奥から低い笑いが震えた。

正気に戻ったら、彼女はきっとこの記憶に身もだえするほど恥ずかしがるだろう。

「私を、抱いて」

「いいよ」躊躇など一片もない声で...

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