第11章-彼と二人きり

またしても、彼女の意識はぼやけていった。ついさっき起きたあまりにも狂った出来事に打ちのめされ、周囲の景色は遠のいていくのに、彼女だけが呆然とその場に取り残されていた。

どうして自分が〈花嫁〉に選ばれたのか。

そもそも、そんなことがあり得るのか。

頭の中はそのことでいっぱいで、自分の部屋ではない一室へ連れて来られたと気づいたときには、すでに衛兵たちは去り、扉はきっちりと閉ざされていた。

彼女ははっとして立ち上がり、あたりを見回した。部屋は赤く塗られていて、その色が妙に目に刺さる。もともと赤は彼女に似合う色でも、好きな色でもなかった。

彼女は髪をかきむしりながら部屋の中を行ったり来たりし...

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