第114話不思議なワンダフルフィーリング

「到着されました、ベラドンナ・ドレイジカ――竜王陛下の花嫁にございます」

レディ・ケストラがそう告げた瞬間、舞踏会場に渦巻いていたざわめきは、嘘のように途切れた。人々は、自分たちの思い込みが外れたことに息を呑む。

ありえない。

彼女は実在しないのでは? これは幻? 魔法? 黒魔術? ――そんなものがあるなら、だが。もっとも、現にこうして起きている以上、あるのだろう。花嫁が生き延びるはずがないのに、しかも王が罠として仕掛けたのではなく、これは本物の式なのだから。

彼らの王は邪悪……なのだろう?

エリは安堵のため息をついた。

今のは何だ? なぜ彼女は、あんなにも口を開くのが遅かった?

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