第172章-記憶に残る過去

「美しいでしょう?」ケストラはそう言って、きらきらと輝く青い湖面と、その小さな湖をぐるりと囲む透き通った小石に目を向けた。小石たちは、自分たちが彩る水の色をそのまま映しているように見えた。

イーライは肩をすくめ、腰を下ろすのにちょうどよさそうな岩を見つけると、仮面に手をかけて外した。

顔の筋肉がひくりと引きつり、彼はうめき声をどうにか飲み込んだ。

彼の竜は、容赦なく彼を打ちのめしていた。あの獣の鋭く長い爪が、いまだにそこにあるかのようだった。肉の下深くに食い込み、痛ましい記憶の鱗をえぐり取るように。

あの獣は、彼を嘲ったのだ。

脳裏に次々とよみがえる記憶があっても、彼が本当に望んでい...

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