第180話お気に入りの待ち伏せ

「花嫁のほうはどうだ?」

笑みを隠すのは難しかったが、それでも彼女はどうにか押し殺した。

「花嫁がどうしたの? 彼女はこのことを知っているの?」

彼女は首を横に振った。

エリはその情報を飲み込む。知らないのなら、二人はそれほど親しいわけではない。ほんの一瞬、彼は自分が重大な何かを忘れてしまっているのではないかと怯えていた。

「なら、私が気に病む理由はないな。もう行く。すぐ戻る、ケストラ」彼は扉へ向かいながら言い、そこで立ち止まった。ドアノブに手を掛けたまま、振り返る。「本当に、この件をこなせるほど調子は戻っているのか?」

「はい、陛下」彼女は勢いよく上体を起こした。その動きが言葉の...

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