第196話ダブルユー

転移はあまりにも唐突だった。

さっきまで浜辺にいたはずなのに、次の瞬間にはイーライの小さな書斎に立っていた。

彼が、前の部屋で彼女を卓の上に座らせ、唇を重ねてきた感触がまだ残っている。あの短い案内の途中で、ここへ連れて来る前のことだ。

彼は「愛している」と告げ、それから「君はわかっていない」と言った。

そのときは深く考えもしなかった。だが今になって、胸の奥に疑いが芽を出す。以前にも彼は何度も「愛している」と口にしていた。あれは嘘だったのか。

ベラドンナは本を探すため、すぐさま動き出した。花嫁泥棒はこの場所を確かめたいと言っていた。

「すべてが変わってる。俺が置いていったままじゃない...

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