第208話ザ・ソウル・ウィズ

ベラドンナは両脇で手を握りしめた。氷みたいに冷えた馬車の座席の冷たさなど、たった今突きつけられたその情報が彼女を叩き落とした精神の底からすれば、もう届きようがなかった。

道のくぼみに乗り上げたらしい。衝撃で身体が前へ投げ出され、魔女が腕で押さえて体勢を整えた。だが、前後に揺さぶられたところで、彼女の身体が陥った衝撃――困惑の泥沼、混乱の奈落――から抜け出せるはずもない。

こんなこと、起こるはずがない。

たぶんアラリスが、また彼女の心を弄んでいるのだ。

そう信じたかった。けれど、信じられない理由があった。ほとんど目の前で、疑いを作り出している理由が。花嫁泥棒は赤ん坊の身体に閉じ込められ、...

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