216章-お前のやりたいことを何でもしてくれ

嫌悪……?

いったい、どこからそんな言葉が出てきたのだろう。

「わからないわ」彼女は振り向きざまに言った。

彼はまた、あの浴室で見た表情をしていた。壊れそうで、圧倒されて、今にも崩れ落ちそうな顔。

どういうこと?

「どうしたらいい? どうしたら、僕のことを嫌悪するのをやめてくれる?」

「私、そんなん――」彼女は膝をつき、彼の鼻のまわりに残る血の跡をそっと拭った。その痕が意味するものが、心臓に短剣を突き立てるように胸を抉り、ケストラへの憎しみをますます強くしていく。眉間に皺が寄り、苦い憎悪が舌にまとわりついた。「嫌悪なんてしてない。愛してるわ、イーライ」

だが、彼にはその皺が説得力...

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