第217話欲しくて良かった

ベラドンナのガウンはするりと身体から滑り落ち、彼女の視線は、肘をついて自分を見上げているエリから離れなかった。

いつだって二人の親密な時間を切り開くのはエリのほうで、主導権を握るのも彼だった。だから今の彼女は、欲情に支配された頭が命じるままに動いているだけだった。

彼女は彼のもとへ身を寄せ、ベッドに上がり、その上にまたがるようにして、顔を彼の真上へと寄せた。

その瞳の奥には、まだどこかに迷いが残っているのが見えた。彼女はそれを、跡形もなく消してしまいたかった。

今この瞬間、アラリスのことも、自分の使命のことも、ずっと遠くにあった。

果てしなく遠くに。

彼女の思考を満たしていたのは、...

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