第18章-幽霊の戦術?

森で助けを求めて泣いていたあの女は、王の右腕と呼ばれる女だった。

死んだと聞いていたのに? 竜の炎でその亡骸は焼かれたのだと、皆そう言っていたではないか。

幽霊を見たのだ。

「大丈夫かい、ナディア?」

おばあちゃんにそう尋ねられ、彼女は嘘をついた。

「うん、おばあちゃん。森でちょっと気がそれちゃっただけ。こんなに遅くなってごめんなさい。もう二度としないから」

境界を越えてしまったことを、どうやっておばあちゃんに話せばいいというのだろう。決して行ってはいけないと何度も言い聞かされていた、あの森の一角にまっすぐ入り込んでしまったことを。しかも、それだけではない。境界を越えたら目にするこ...

ログインして続きを読む