29-美しいギフト

彼の翼は、目を覆いたくなるほどひどい有りさまだった。

縁は裂け、血が滲んでいる。

力が抜けたようにだらりと垂れ、あるべき高さよりもさらに地面へ落ち込んでいた――彼女がこれまで見てきたどの翼とも違う。あんな形をした翼を、彼女は一度も見たことがなかった。

「……そこにある」彼女はどうにかそう言った。息は鋭く、やけに大きく響く。「癒やしの薬草さえあればいいの」

彼の笑い声は引きずるようで、声の底で怒りが煮えたぎっていた。「もう二度と飛べない」そして唐突に、怒鳴りつける。「どこの王が――」

その顔に恐怖が走り、目に宿っていた怒りがすっと消えた。

「ナイトシェード、この馬鹿!」

彼は勢いよ...

ログインして続きを読む