34-霧からの贈り物

そのとき、アラリスが戻ってきた。

「近くに獣の気配はない。ここなら安全――」そう言いかけて、彼は彼女の傷が癒えていることに気づき、言葉を止めた。

それは、二人にとって素直に喜べることだった。二人は木の実を腹いっぱい食べ、旅の途中で食べられるよう、いくつか持っていくことにした。

だが、その実の効き目は二人に同じようには現れなかった。アラリスの翼は癒えず、身体に残る裂傷もそのままだった。アラリスは、そのことを悔やんで時間を無駄にするつもりはなかった。ただ旅を続け、一刻も早くここを抜け出したかったのだ。

この庭園は呪われている。そして、星の頭をした生き物と無理やり行動を共にさせられるなど、彼...

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