第40章-回答のみ。

アニヤは眉をひそめ、ひとつの天幕からまた別の天幕へと身を隠しながら移動した。あの天幕の中で交わされている話を聞き取り、少しでも近づいて確かめるためだ。

おそらくは襲撃のことだろう。その情報は、彼女自身と息子の自由と引き換えに売るつもりだった。

「――もう、こんなこと続けられないわ」

ウラが低い囁き声で抗議した。

「――約束しただろう……俺が勝ったらって」

ようやく声がはっきり聞こえるところまで来られたことに、アニヤは笑みを浮かべた。あとは、あの二人が夢中になっていて、なおも自分が影のように潜んでいることに気づかないでいてくれればいい。

この天幕の布が、うまく姿を隠してくれる厚さであ...

ログインして続きを読む