49-この鎖の生き物

イグルスめ、彼女にこんな不運をもたらしやがって……!

たぶん、あのユリを置いていったのは、その生き物だ。

ユリのこと、忘れてしまったの? シオンは彼を見たのだろうか?

もしかしたら、これでよかったのかもしれない。いや、こんなふうに死ねるなら、むしろ完璧だったのかもしれない。痛みがあまりにもひどい。アーロには申し訳なかった。

彼女は息子を守れなかった。

生き物が身を低くして近づいてきた。鎖がぶら下がる音が聞こえる。熱が、まるで炎で包み込まれたみたいに彼女の上へ覆いかぶさり――不運な出来事が、彼女を「ふさわしい恋人」だとでも決めたかのように、意識が遠のきはじめた。

あ、待って。

死ぬ...

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