第59章-急ぎの取引

合図でもあったかのように、蛇たちは檻の床の開けた空間へとどぼんと飛び込み、その下を流れる溶岩の川へ沈んでいった。

アラリスは、いったい何があれらを呼び戻したのかなど考えようともしなかった。ただベラドンナのもとへ駆け寄り、洞窟の床に横たわる彼女を見つけた。体はぴくりとも動かず、腕の砂時計は輝きを失っていた。

時を刻むのをやめていた。間に合わなかったのだ。そして彼女は……いや。

エリは無駄死にしたわけじゃない。彼女が……そんなはずはない!

耳をつんざくほど激しく脈打つ心臓の音。煮えたぎる怒りが全身を呑み込み、彼女をその手に抱き上げた瞬間、彼の内奥で深い眠りについていた獣が目を覚ますのを感じ...

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