84-役に立たない軍隊と行方不明の報告

王家の諸家に連なる者だけが、竜へと姿を変えることができた。

それこそが彼らを特別たらしめるものであり、平民と王族のあいだに明確な境を引くものでもあった。

白の王のために戦を率いる王家の者は大勢いるだろう。だが彼の家には竜がひとりしかいない。それが彼自身だった。

一頭の竜が、多くの竜に立ち向かう。しかも未熟な一頭が、経験を積んだ幾頭もの竜を相手にするのだ。

アラリスは、じきに自分が向き合わねばならぬ問題を理解していた。だが、その不安を誰にも打ち明けはしなかった。頭が恐れていると知れたなら、ほかの者たちはどうすればいいのだ。

それに、恐れとは何だ。

そんなものは、彼にはふさわしくない。...

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