86-服を着た彼の死

彼は鉤爪を引っ込め、一歩後ろへ退いた。

こんなものは時間の無駄だ。準備すべき戦があるのに。

「どうやって私を見つけたの?」彼女は尋ねた。おそらく、あの宝石が彼にそんな力を与えたのかと思っているのだろう。自分が防いでいた障壁にまで触れられるほどの力を。

道を入れ替える力は、彼女にとって偶然与えられた能力だった。彼女のガママはそれを持っていなかった。それは意外なことだった。もっとも、その力を持つ者はそう多くない。だが、ガママが導きに長けていたことを思えば、やはり不思議だった。

「お前は未熟な導き手だ。俺は、お前よりはるかに優れた者と共に生きてきた。お前など、あの人の力には遠く及ばない」

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