105-喜んでおります

ベラドンナは小石をもうひとつ湖へ放った。さきほどまで静まり返っていた水面に映る完璧な月影が崩れ、波紋が広がる。その瞬間、背後の木立のほうで物音がしたが、反応するには遅すぎた。

けれど、アラリスの影の戦士のひとりが護衛についていたのは幸いだった。そいつは一瞬で彼女の背後に回ったものの、相手が誰かを見るとすぐに一歩退いた。

「神官は何て言ってたの?」と彼女は尋ねた。彼女は自分の不安を彼に打ち明け、ふたりでそのあと神官のもとを訪ねていた。神官は時間が必要だと言ったが、彼女は息抜きがしたかった。それに、何を告げられるのかが怖くてたまらず、途中で抜け出してきたのだった。

「宝玉の魔力だよ」

彼は...

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