第49章-バタフライ

まるでその言葉が彼女の脳をまっすぐ貫いたかのようだった。黙した命令に従わされるように、彼の言うとおりにする魔法でもかけられたみたいに。

花嫁泥棒の能力を思い出した彼女は、はっとしてその感覚を振り払った。

「一度は私を利用したわね。でも、もう二度と利用なんてさせない!」

そう言い放った瞬間、彼女は身を引き、夢は目の前でがらがらと崩れ始めた。

彼が何か唸るように言っているのが、遠く意識の底で聞こえた。けれど耳を傾けようとはせず、その声を締め出し、ただ目を覚ますことだけに意識を集中させた。

どうしていつもああやって目覚められるのか、自分でもわからない。ただ、そうしていたのだ。

ようやく目...

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