第133章-利己的な決断

彼女の手はかすかに震え、息を呑むようにひゅっと息を吸った瞬間、目に涙がにじんだ。

彼の手が彼女の手に重なり、指の力をほどくようにして首飾りを取り上げると、掌の上でくるりと裏返した。それから困惑した顔で彼女を見返した。

「どうして泣いている?」心配の滲む声で彼は尋ねた。「何が見える?」

あまりにも情報が多すぎて、どこから話せばいいのか分からない。考えるより早く言葉が唇からこぼれ落ちた。

「あなたの首飾りに、私の名前があるの。私があなたに渡したの、覚えてる? イナイミで。そうしてあなたは私に指輪を――」

彼はただ茫然と彼女を見つめた。彼女の言っていることが、まるで意味を結ばない言語である...

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