第50章-ビヨンド・カラー・レッド

「どうぞ、お入りください――」

扉が勢いよく開き、ラケルが駆け込んできた。荒い息のせいで、その声はほとんど聞き取れなかった。

「奥様、これをお持ちしました、本当に――」そこでベラドンナが振り向くと、ラケルはぴたりと動きを止めた。「……もう、お召しになっているのですね」平坦な声でそう言った。

ベラドンナは微笑んでうなずき、くるりとその場で回ってみせた。長袖に深い胸元、足首まで広がる裾――その衣装の全体がよく見えるように。

どうしてそんなことをしたのか、自分でもわからなかった。ただ今夜は、少し気分が浮き立っていた。いったいどうしてしまったのだろう。

「青いドレス……?」ラケルは問いかけた...

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