第9章-危険な一線を越えた

着地は乱暴なものになるはずだった――あの狂ったような坑道のいちばん下、ちょうどそこに毛布が束ねて置かれていなければ。

「逃げるおつもりですか、姫君――」

「ち、違……」彼女はびくりと跳ねた。自分がまだ生きていること、しかも地下牢へ落ちたわけではないことに、遅れて驚く。

立ち上がり、少し離れた場所の食卓のそばに座っている男を振り返った。

男は妙に黙っていた。その沈黙に、胸がどくどくと速く打ち始める。役立たずだと見下されているのだろうか。

だとしたら? 結構。

「認めます、馬鹿でした」くすりと笑ったが、次の瞬間、いたずらっ気はすっと消えた。

もし彼が、彼女を家へ返すつもりなどなく、竜...

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