第4章

「そういう意味じゃ……」

 古崎言舟は私の蒼白な顔を見て、言い過ぎたことに気づいたようだった。

「じゃあどういう意味だ? 私が十分に弱くないと? 甘え上手じゃないと? 男としての自尊心を満たしてくれないと?」

 矢原賢一が適度なタイミングで口を挟んだ。その口調は薄氷のように冷たい。

「古崎さん、認めたらどうだ。あんたが好きなのは宇原雫じゃない。林原夢子のような、自分を救世主にしてくれる女だ。宇原雫の輝きは眩しすぎて、あんたの哀れなプライドを傷つけるんだろう」

「黙れ!」

 古崎言舟は逆上した。

 私は最後の一撃を投下した。

「彼女が運び出した荷物、また運び込まれたわよね。彼女...

ログインして続きを読む