第11章 子どもを作ろう

「先生、送ります」

宮本有紗が目を赤くして言った。

「大丈夫。もう少し寝て。明日も仕事でしょ」

心海はバッグを手に取り、玄関へ向かいかけてから振り返る。

「有紗、ありがとう。昨夜……あなたがいなかったら、私、本当にどうしていいか分からなかった」

宮本有紗の頬を、また涙がつたう。それでも彼女は力いっぱい頷いた。

「先生、何があっても忘れないでください。先生は……ひとりじゃありません!」

心海は小さく笑って、ドアを閉めた。

別荘に戻ったのは、午前3時を少し回った頃だった。

リビングの灯りがついている。

ソファに座っていた酒井蒼真は、鍵の音を聞いた瞬間に立ち上がった。昨日のまま...

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