第132章 新たな道

藤井心海は、父が眠りについたのを確かめてから、ようやく病室を出た。

ちょうどそのタイミングで、松本淳太が買い出しから戻ってくる。心海の顔がぱっと明るいのを見て、父親の容体が良い方向へ向かったのだと察したらしい。

「この先、どうするつもりだ?」

淳太は飲み物のボトルを差し出しながら言った。

「すごく嬉しそうだし、もう何か手は考えてあるんだろ?」

心海は小さく息を吐く。

「今は、余計なこと考える余裕なんてないよ。父が目を覚ましてくれた。それだけで、私には十分すぎるくらい救いだから。ほかはもう、望まない」

そう言ってから、ふと目元に思案の影が落ちた。

「ここ数日、酒井蒼真が私のとこ...

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