第137章 彼女が私を裏切るかどうか誰が知っているのか

藤井愛美がこのタイミングで連絡してきたのは……まさか、酒井蒼真の件だろうか。

けれど、正直そんな気分じゃない。

何度も鳴り続ける着信に根負けして、藤井心海は結局、通話ボタンを押した。

「藤井心海。あんたが何で悩んでるか、わかってる」

愛美は前置きもなく、いきなり核心を突いてくる。

「一つだけ教えてあげる。あんたの研究所に潜り込んでた内通者はキャロライン。で、あいつはもう逃げた。……逃走ルートは、私が知ってる」

「逃走ルートを……知ってるの?」

心海は反射的に立ち上がった。目を見開いたまま、信じられない。

興奮で指先が震え、スマホを握る手に力が入る。

愛美の言葉は、どれも心海...

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