第14章 先輩と再び約束する

その夜、心海はマンションで資料を読んでいた。

スマホがぶるりと震える。

LIMEを開くと、見知らぬ番号からのメッセージ。

添付されていたのは――写真、たった一枚だった。

藤井愛美が酒井蒼真の胸に寄りかかり、ソファの上で寄り添っている。蒼真は目を閉じ、眠っているようにも見えた。愛美はカメラに向かって「ピース」を作り、甘ったるい笑顔を浮かべている。

心海は画面を見つめたまま、指先がじわりと冷えた。

数秒後、彼女は何事もなかったようにチャット画面を閉じ、その番号をブロックする。

そして、また資料に視線を戻した。

窓の外は深い夜。

心海の表情は静かだった。

静かすぎて――澱んだ水...

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