第141章 取調室での駆け引き

F国の警察署の廊下はやけに長い。天井の照明が、じ……と微かな電流音を立てている。藤井心海は壁にもたれ、書類一式を手にしていた。

松本淳太が近づいてきて、紙コップのコーヒーを差し出す。

「手続きは済んだ。持ち時間は二十分だ」

淳太は腕時計に目を落とした。

心海は受け取り、一口だけ飲む。

「二十分あれば十分」

そう言って紙コップをゴミ箱へ放り、面会室のドアを押し開けた。

テーブルの向こうにキャロラインが座っていた。手錠をかけられた両手が鉄板の上に置かれている。髪は乱れ、メイクも半分崩れていた。

心海は椅子を引き、腰を下ろす。

キャロラインが顔を上げ、心海を見た。

心海は書類を...

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