第98章 あなたの研究成果を買いたい

「率直に言って、君は相当優秀だよ。そのことは藤井家だって分かってるはずだ」

「だからこそ不思議なんだ。そこまでできる人間を、どうして藤井家は追い出した? 血のつながりがないってだけでか?」

それが、藤井輝大が今日ここへ来た一番の目的だった。

もちろん、藤井愛美が何を言ったかなんて、彼はまともに聞いちゃいない。

藤井心海と藤井愛美の間にある溝にも興味はないし、裁く気もない。

だが――藤井心海の「能力」には興味があった。

彼女の研究が形になれば、藤井家全体が恩恵を受ける。誰が見ても得な話だ。なのに追い出すなんて、先を自分で折っているようなものじゃないか。

「私の成果なんて、あの人た...

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