第7章
「――魂の契約だ! エララ、命も魂も全部おまえにやる! 思い出してくれるなら、足元の奴隷に一生だって構わない!」
ケイルは「ごんっ」と額を石段へ叩きつけ、塵にまみれるほど頭を低くした。
「それでも足りないなら、毎日血を抜いて肉を削いで償う! 一度でいい、こっちを見ろ!」
私は瞼を落とし、彼が頭上に捧げる巻物の向こうを見た。
白かった石段は、凝った血塊と靴底の泥でべったり汚れている。
「奴隷になるにしても」
声は凪いだまま。
「最低限の素養すらないのね」
指先で、吐き気のする汚れを示す。
「門を汚した。――その毛皮で、階段を拭け」
ケイルの背がびくりと跳ねた。
躊躇は一切...
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