第8章

「彼女は閉じ込めた。イゾルデはセレンを物置部屋に閉じ込め、そのまま立ち去った」

最後の記憶が、途切れることなく再生された。

 リゾート施設の裏手の通路。夜。外側から掛け金に添えられたイゾルデの手。

 彼女は扉越しに振り返りもしなかった。ただ、扉に向かって言葉を投げた。

「セレン。ごめん。カエルが私たちのどちらか一人しか選べないなら――私がいい。ずっと、そうだってわかってた」

「この命は、あなたに返す借りだと思って」

 扉の下の隙間から、私は彼女が通路を歩いていき、リゾートの運営者が待つメインエリアへ出ていくのを見ていた。

 口論になった。金の話。取り分。彼女は、自分が過小に扱わ...

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