第十二章 代償

診察室の蛍光灯がまだついていた。

一条様が舞を処置室へ送り届けたとき、手元のスマートフォンが再び振動した。

母上、一条清子様からのメッセージだった。

「あの写真、見たの。どういうことなの。みんなへの説明、どうするつもり」

眉が寄った。

広報部の警告レポートは機密文書で、一条様と一部の幹部にしか送付していない。

そのまま黒瀬に電話をかけた。

「写真はどこから漏れた」

「『文春』編集部はすでに取り下げました。ただ、介入前にスクリーンショットが撮られ、いくつかの非公開グループに流出しております」

一条様は黙っていた。

「現在、一条家の内部に広まっております。奥様のほうもご覧になっ...

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