第6章

 土曜の朝日はやけに眩しく、遠くから夏祭りの音楽と楽しそうな声が流れてくる。

 もうここを去る決心はついていたし、白鷺町のセラピストを検索したりもした。けれど今朝、巧から夏祭りについてのメッセージが来たとき、私の中の愚かな部分が、これは彼らが関係を修復しようとする試みなのではないかと期待してしまったのだ。

 彼らの人生から永遠に姿を消す前に、私たちにもう一度だけチャンスをあげる、最後の機会かもしれない。

 『もう一度だけ、月。それでも彼らがあなたのことをちゃんと見てくれないなら、その時はメールの中のあのチケットが正しい選択だってわかるはず』

 「夏祭りに行って、みんなと楽しみたいな」...

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