跪いても許さない

跪いても許さない

間地出草 · 完結 · 24.3k 文字

1.2k
トレンド
10.9k
閲覧数
438
追加済み
本棚に追加
読み始める
共有:facebooktwitterpinterestwhatsappreddit

紹介

かつて、真城 巧(ましろ たくみ)、真城 裕真(ましろ ゆうま)、真城 淳一(きど じゅんいち)――青峰市(あおみねし)で隣に住んでいた三兄弟は、森崎 月(もりさき るな)を一生守ると誓った。彼らは月を宝物のように大切にし、誰にも傷つけさせないと言っていた。

しかし、赤坂 美玲(あかさか みれい)という金髪の美しい女性が現れたことで、すべてが変わった。彼女は甘い笑顔と完璧なスタイルで三兄弟を魅了し、月への優しさを冷たい侮辱へと変えてしまった。月の人混みへの不安や静かな性格は「欠点」として笑いの種にされ、彼女の努力や喜びは軽んじられた。

最も支えが必要だった時、三兄弟は月を裏切り、美玲を選んだ。二年後、青峰市を離れ、白鷺町(しらさぎちょう)で心理カウンセラーとして成功した月の前に、かつての三兄弟が現れる。雨の中、彼らは膝をつき、涙を流しながら許しを乞う。しかし月の心はもう揺れない――本当の罰は、許さないことではなく、完全に忘れられることだった。

チャプター 1

 三時。

 壁掛け時計に目をやり、それからもう一度スマートフォンを確認した。

 誕生日のバナーがそよ風に優しく揺れ、色とりどりの風船は隅っこで秘密を囁き合っているかのように集まっている。私は水色のワンピースを着て、ソファの端に腰掛けていた――巧がこの色は私に似合うと言ってくれた色だ――両手を固く握りしめて。

 二時に来ると、彼らは言っていた。

 彼らは私の隣人で、一緒に育った三人の兄弟。いつも私を守ってくれて、私以外の誰とも結婚しないなんて誓ってくれたこともあった。

 これまで、私とのどんな約束にも遅れたことなんてなかったのに。瞳を閉じ、深く息を吸い込む。キッチンカウンターにはバースデーケーキが置かれ、チョコレートの香りが部屋中に満ちていた。おばあちゃんの古いレシピ――三段重ねのあれだ――に従って、午前中いっぱいをかけて作ったものだ。

 二十五歳。四半世紀。

 十八歳になってから、私たちには伝統があった。毎年私の誕生日になると、三人の兄弟がサプライズを持ってやってくるのだ。一緒にケーキを食べ、古い映画を観て、夜更けまで語り明かす。

 スマートフォンが震えた。

 巧:「ごめん🙏遅れる💦新しい隣人さんを手伝ってる」

 新しい隣人?

 三時半。

 四時。

 やがて、ドアのチャイムが鳴った。

 「月!」裕真が駆け込んできた。髪は湿り、Tシャツには汗が滲んでいる。「ごめん、ごめん、つい時間が経っちゃって」

 後ろから巧と淳一も、同じように乱れた格好で入ってきた。巧の腕には引っ掻き傷がある。

 「大丈夫?」私はその傷に目を向けた。

 「ああ、これ? 箱を運んでて引っ掻いただけ」巧は気にも留めない様子で手を振った。「美玲さんを……新しく越してきた隣人さんを手伝ってたんだ。彼女、一人で引っ越ししてたから、放っておけないだろ?」

 「美玲?」

 「そう、すごい子だよ」淳一の目が輝いた。「月も会うべきだよ、すごく明るくて元気で、それに……」

 「今日は月の誕生日だ」裕真が彼の言葉を遮った。けれど、その口調は淳一にというより、むしろ自分自身に言い聞かせているように聞こえた。

 「もちろん、もちろん!」巧が私の肩を叩いた。「誕生日おめでとう、月。プレゼントは車の中だ、後で取ってくるよ」

 私は頷いた。

 「大丈夫。少し待っただけだから」

 「じゃあ、お祝いを始めよう!」裕真はそう言ったが、その声はどこか上の空だった。

 私が返事をしようとした、その時。再びチャイムが鳴った。

 三人は顔を見合わせた。

 「あ、そうだ」巧が頭を掻いた。「美玲さんも誘ったんだ。気にしないといいんだけど……。一人増えた方が、賑やかでいいと思って」

 彼が言い終わるか言い終わらないかのうちに、ドアが開いた。

 彼女が入ってきた。

 美玲は美しかった。一目で目を奪われるような、そんな美しさだった。艶やかな黒髪、完璧な笑顔、フィットネスインストラクターのような身体。白いサマードレスを着て、まるで雑誌から抜け出してきたかのようだった。

 「あなたが月ちゃんね!」彼女はとても気さくだった。「今日、お誕生日なんだって?素敵!」

 彼女は私を抱きしめた。儀礼的な、肩を軽く叩くようなハグじゃない。ぎゅっと、長い、本物のハグ。ジャスミンの香りがした。

 「美玲さん、こいつが森崎月。今日の主役だよ!」巧は美玲の方を向き、その声にはどこか……誇らしげな響きがあった。

 「お誕生日おめでとう!私は赤坂美玲」美玲は私を解放すると、リビングを見渡した。「飾り付け、すっごく可愛い! でも……」彼女はキッチンへ歩いていき、ケーキを見て言った。「わあ、このケーキ、すごく濃厚そう。ちょっとお砂糖が多すぎるかも。今度、私のヘルシーレシピを試してみない? ココナッツフラワーとはちみつを使った、最高のシュガーフリーレシピがあるの……」

 「彼女の言う通りだ」淳一がすぐに同意した。「月も、そろそろ健康的な食事に気をつけた方がいいよな」

 え?

 私は瞬きをした。聞き間違えたのだと思った。これはおばあちゃんのレシピなのに。毎年同じケーキを作ってきた。彼らはいつも、最高だって言ってくれたのに。

 「完璧だと思うけど」私はそっと言った。

 「もちろん完璧よ!」美玲はさらに明るく微笑んだ。「ただの提案よ。私もフォロワーのために、もっとヘルシーなデザートの作り方を勉強してるの。インスタやTikTokに、健康的なライフスタイルのヒントを求めてるフォロワーがたくさんいるのよ」

 「美玲はフィットネスインフルエンサーなんだ」裕真が、今まで見たことのないような輝きを目に宿して説明した。「彼女のSNSは、すごく参考になるんだよ」

 「そうなの?」私は興味があるように見せかけようと努めた。「それは……すごいわね」

 だが、その後の二時間は、まるで誰か他人の誕生日パーティーを見ているかのようだった。

 美玲が注目の的になった。彼女はフィットネスの知識を披露し、引っ越しの「冒険」について語り、三人の兄弟は彼女を取り囲んで質問を浴びせた。私は自分のソファに座り、この見知らぬ他人が私のリビングを、私の友達を、私の誕生日を占領していくのを眺めていた。

 「月ちゃん、ちょっと疲れてるみたい」美玲が突然、心配そうな顔で私に振り向いた。「定期的に運動してる? 運動って気分転換にすごくいいのよ」

 「私……決まった運動はしてないわ」

 「あら、それじゃダメよ」彼女は私を気の毒に思うかのように首を振った。「どうりでいつも、なんていうか……物静かなのね。内向的な人こそ、内なるエネルギーを解放しないと」

 三人の兄弟は皆、まるで私の「問題」に初めて気づいたかのように、私の方を見た。

 「美玲の言うことにも一理あるな」巧が頷いた。「月、お前はもっと外に出た方がいい」

 『外に出る? 私は毎日図書館に働きに行って、週末はあなたたちと過ごしてる。いつから私は「矯正」されるべき人間になったの?』

 「……考えてみる」

 八時になり、彼らはようやく帰ることになった。

 「招待してくれてありがとう、月ちゃん」美玲はまた私を抱きしめた。「また絶対に集まらなきゃね。今度は私のヨガマットを持ってきて、簡単なポーズを教えてあげようか?」

 「いいわね」私は言った。

 「じゃあな、月」裕真がドアのところで立ち止まった。「誕生日おめでとう。今日は楽しい一日だったといいんだけど」

 私は四人が道端に停められた車に向かって歩いていくのを見ていた。美玲は巧の腕に絡みつき、何か面白い話をしているらしく、三人の兄弟全員を笑わせている。

 本当の笑い声。儀礼的なものではなく、心からの、本物の幸福感に満ちた笑い声。

 ドアが閉まり、家は途端に静かになった。飾り付けのテープはまだ壁に掛かり、風船はまだ隅で浮かんでいる。

 私は片付けを始めた。紙皿、プラスチックのコップ、半分食べ残されたケーキ。美玲は「美味しいけど、糖質制限中だから」と言って、ほんの少し口をつけただけ。裕真と淳一も「確かにちょっと甘いな」と言って、あまり食べなかった。

 巧だけが自分の分を食べきったが、それもただの礼儀だったのかもしれない。

 コーヒーテーブルを片付けていると、巧のスマートフォンが目に入った。

 明日返そうと思い、それを手に取った。画面が明るくなり、いくつかの新着メッセージが表示された。

 見るつもりはなかった。本当に、なかった。でも、私の目は自動的に画面を走り、その瞬間、見てしまった。

 美玲の名前。そして、写真。

 見るべきではないとわかっていた。これはプライベートなものだ。でも、私の指はまるで自分の意志を持っているかのように、そのメッセージを軽くタップした。

 写真が開かれた。

 美玲の自撮りだった。私のリビングで、私の誕生日の飾り付けを背景に、彼女と三人の兄弟が満面の笑みを浮かべている。キャプションにはこう書かれていた。「今日の誕生日パーティーは最高だった! 新しい友達はみんな超ナイス!」

 でも、その写真に私は写っていなかった。

 まるで……まるでこれが彼女のパーティーであるかのように。彼女の友達。彼女の夜。

 私はスマートフォンをソファの上に戻した。

 「お誕生日おめでとう、月」私は誰もいない部屋に向かって言った。

最新チャプター

おすすめ 😍

妻が去り、妊娠を知った俺は、ただ泣き崩れるしかなかった

妻が去り、妊娠を知った俺は、ただ泣き崩れるしかなかった

531.2k 閲覧数 · 連載中 · 蛙坂下道
鈴木七海は、中村健に好きな人がいることをずっと知っていた。それでも、彼との結婚を選んだ。
しかし、結婚して5年後、彼は離婚を切り出した。その時初めて、彼の想い人が私の父の隠し子(私の異母兄弟)だと知った。
離婚を決意した七海だったが、その時にまさかの妊娠が判明した。
今さら跪いても遅い

今さら跪いても遅い

18.7k 閲覧数 · 連載中 · ショコラ風味
5年間の結婚生活を壊したのが、1通の親子鑑定書だとは夢にも思わなかった。

自分が手塩にかけて育てた息子は、夫が元カノとの間に作った子供だった。さらにあり得ないことに、父子は最初からその事実を知っており、結託して彼女に隠していたのだ。

それだけではない。彼女はドアの隙間から、夫の計画を親の耳で聞いてしまう。元カノが戻ってきたら、彼女を「体面よく」会社から退職させ、財産を一切渡さずに追い出し、5000万の「補償金」で済ませようというのだ。

5000万?彼女が一人で支えてきた会社で、彼女の金と人脉を使って夫の尻拭いをしてきた結果が、たったのそれだけ?

絶望した彼女は、自分のすべてを取り戻すと誓う。

恩知らずの息子? もう愛さない。初恋に狂う夫? 彼も消え失せろ。

だが、彼女が本当に離婚して完全に去ったとき、あの父子は再び彼女に家に帰ってきてくれと泣きついてきた!
「もう一度だけチャンスをくれ」

今度の彼女は、一瞥さえくれなかった。
お払い箱の杖は、夜に咲く

お払い箱の杖は、夜に咲く

6.1k 閲覧数 · 連載中 · 森川澪
「目が見えるようになった途端、手すりの杖を捨てるのね」

事故で盲目かつ失聴した夫を5年間、溢れる愛で献身的に支え続けた主人公。しかし、五感が戻った夫が最初に抱きしめたのは、かつて彼が愛した初恋の女だった。

家族からも夫からも裏切られた彼女は、未练を一切捨てて離婚を決意。

離婚の理由に「夫の夜の体力不足」という最大の屈辱を書き残し、結婚指輪を捨ててあっさりと家を出る。

夫の好みに合わせてこれまで隠していた「息をのむほど明艶な美貌」を解放し、夜の街へと繰り出した彼女は、一瞬で全場の視線を独占する。

バーのVIP席からその圧倒的な美女を凝視し、なぜか目が離せなくなっている元夫は、まだ気づいていない。それが、自分が「地味で退屈な女」だと見下していた元妻の真の姿だということに……
私が囲っている億万長者

私が囲っている億万長者

9.9k 閲覧数 · 連載中 · ほしの ちなつ
私はただ、心の痛みを紛らわせたかっただけ。

彼は息を呑むほど美しく、落ちぶれていた。夫の裏切りがもたらした傷が完全に癒えるまで、彼をそばに置いておくつもりだった。

お金で彼の付き添いを買い、すべてのルールを私が決め、すべてを完全に掌握しているつもりだった。

けれど、私の隣で横たわるこの男の正体は、彼が語ったものとはまるで違っていた。

魅惑的な笑顔と抗いがたい容姿の下に隠されていたのは、仇敵から身を隠す億万長者の素顔だった。

今や彼は、私の生活に、私のベッドに、そして私の心に――完全に絡みついている。

身を引くことは、彼のそばにいることよりも、もっと危険かもしれない。
追放された偽物の娘、その正体は最強でした

追放された偽物の娘、その正体は最強でした

815.9k 閲覧数 · 連載中 · ゲゲゲ
「本物の娘が見つかった。お前はもう用済みだ」
あの子が現れたその日、私は『偽物の娘』として家を追い出された。
渡されたのは、わずかな小銭と地方行きの片道切符だけ。
さらに婚約者は私をゴミのように捨て、その日のうちに『本物』であるあの子にプロポーズした。

……上等じゃない。せいぜい勝った気でいればいいわ。
だって彼らは、私の【本当の顔】を何一つ知らないのだから。

名門病院が見放した命を救う『天才外科医』。
オークションで数億円の値を叩き出す『伝説の画家』。
裏社会の闘技場で無敗を誇る『影の女王』。
そして――彼らの全財産すら小銭に思えるほどの『真の巨大財閥の後継者』であることを。

今さら元婚約者が土下座で許しを請おうと、本物の娘が嫉妬で狂いそうになろうと、もう遅い。
かつて私に婚約破棄の書類を叩きつけた冷酷で傲慢なCEOでさえ、今や何かに取り憑かれたように私を追い回し、「もう一度だけチャンスをくれ」とすがりついてくる始末。

私を捨てて、自分たちの人生を『アップグレード』したつもり?
笑わせないで。最初から、圧倒的に上の存在だったのは私のほうよ。
極品の入り婿

極品の入り婿

2k 閲覧数 · 連載中 · 佐藤製作所
彼が財産を相続して戻ってきた時、かつて彼を見下していた人々は彼の前にひざまずくしかなかった。
隠された天才:裏の顔が多すぎて、気づけば世界のトップを震撼させていた件

隠された天才:裏の顔が多すぎて、気づけば世界のトップを震撼させていた件

30.6k 閲覧数 · 連載中 · たけの
私の名前は江川莉奈。

育ての親の一家に家を追い出されたあの日、私は微笑みを浮かべながら、奴らが施しとしてよこした金をゴミ箱へと投げ捨てた。

誰も想像すらできないだろう。この私が、数々の名門貴族や権力者たちが大金を積んで列をなし、首を長くして診察を待つ伝説の名医——【暁】だなんて。

私が時価総額数十億ドルのファッション帝国を裏で支配していることも、ウォール街の株価をたった一回の取引で大暴落させられることも、誰も知らない。私はその正体を、この平凡で冴えない素顔の裏にすべて隠し持っていた。

さらに劇的なことに、私の実の親はこの街で頂点に君臨する最高峰の大富豪だった。

そして私の婚約者——すでに顔を合わせているにもかかわらず、その正体を知らなかったあの男こそ、この街の誰もが名前を聞くだけで震え上がる、ビジネス界の冷酷な死神:梅原晴琉だったのだ。

ある日、彼は私の手を執り、ゆっくりと距離を詰めると、耳元で低く囁いた。

「俺のこの鼓動、今なら感じられるか?」

私は至って真面目な顔で彼の胸に手を当て、大真面目にこう返した。

「心拍数は確かに少し高めですが、非常に健康的です。心配ありませんよ」

彼は一瞬呆気にとられ、それからふっと吹き出した。その瞬間の彼の笑顔に、私の心臓もなぜかドクンと跳ねた。それは、自分自身でも説明のつかない初めての衝動だった。

だが、彼が私の真実に一歩ずつ近づくにつれ……私の心は揺らぎ始めている。自分の最後の秘密を、あとどれくらい隠し通せるのだろうか。

外されるはずのなかった仮面——。だが、あの人が執拗にその霧を剥ぎ取ろうとするとき、私は一体どこへ向かえばいいのだろう?
跡継ぎ問題に悩む御曹司様、私がお世継ぎを産んで差し上げます~十代続いた一人っ子家系に、まさかの四つ子が大誕生!~

跡継ぎ問題に悩む御曹司様、私がお世継ぎを産んで差し上げます~十代続いた一人っ子家系に、まさかの四つ子が大誕生!~

456.5k 閲覧数 · 連載中 · 蜜柑
六年前、藤堂光瑠は身覚えのない一夜を過ごした。夫の薄井宴は「貞操観念が足りない」と激怒し、離婚届を突きつけて家から追い出した。
それから六年後——光瑠が子どもたちを連れて帰ってきた。その中に、幼い頃の自分にそっくりの少年の顔を見た瞬間、宴はすべてを悟る。あの夜の“よこしまな男”は、まさに自分自身だったのだ!
後悔と狂喜に押し流され、クールだった社長の仮面は剥がれ落ちた。今や彼は妻の元へ戻るため、ストーカーのようにまとわりつき、「今夜こそは……」とベッドの隙間をうかがう毎日。
しかし、彼女が他人と再婚すると知った時、宴の我慢は限界を超えた。式場に殴り込み、ガシャーン!と宴の席をめちゃくちゃに破壊し、宴の手を握りしめて歯ぎしりしながら咆哮する。「おい、俺という夫が、まだ生きているっていうのに……!」
周りの人々は仰天、「ええっ?!あの薄井さんが!?」
不倫夫を捨て、私は大富豪の妻になる

不倫夫を捨て、私は大富豪の妻になる

353.6k 閲覧数 · 連載中 · 七海
人生最良の日になるはずだった、結婚式当日。
新郎の車から出てきたのは、見知らぬ女の派手なレースの下着だった。

しかも、その布切れにはまだ。生々しい情事の痕跡が残されていた。

吐き気がするほどの裏切り。
幸せの絶頂から地獄へと突き落とされた私。

けれど、泣き寝入りなんてしてやらない。
私はその場でウェディングドレスの裾を翻し、決意した。

「こんな汚らわしい男は捨ててやる」

私が選んだ次の相手は、彼など足元にも及ばない世界的な億万長者で?
本物の令嬢は、もう誰にも媚びない ~裏切られた私の、二度目の人生

本物の令嬢は、もう誰にも媚びない ~裏切られた私の、二度目の人生

9.7k 閲覧数 · 連載中 · 神楽
前世の私は、有岡家で最も虐げられた「落ちこぼれお嬢様」だった。
執事の娘・西川安菜を哀れんで手を差し伸べた結果は、地獄。
兄たちの愛を奪われ、文字通り血を吸い尽くされ、体重は40キロを切った。
追い詰められた私は、絶望のまま窓から身を投げた。
死に際の一言は……「で? これから安菜の輸血はどうするの?」という皮肉。
……のはずだったのに。
目を覚ますと、私は三年前——安菜が泣きつかれてきた「あの日」に戻っていた。
可哀想なフリをする彼女を見つめ、私は笑った。
もう二度と、優しさなんて見せない。媚びもしない。
“親切”に立ち振る舞い、彼女を使用人部屋へ追いやって自立させてあげることにした。
彼女ばかり庇うお兄様たちの機嫌取りも、もう終わりだ。
かつて尽くしまくった元婚約者・石野星紀なんて、視界に入れる価値すらない。
勘違いしないで。
今の私は、ただの「有岡家のお嬢様」じゃないんだから——。
社長、突然の三つ子ができました!

社長、突然の三つ子ができました!

475.6k 閲覧数 · 連載中 · キノコ屋
五年前、私は継姉に薬を盛られた。学費に迫られ、私は全てを飲み込んだ。彼の熱い息が耳元に触れ、荒い指先が腿を撫でるたび、震えるような快感が走った。

あの忌まわしい夜から逃げるように去った私だったが、ほどなくして三つ子を妊娠していることに気付く。

五年後、医療界の新星として戻ってきた私は、継母、継姉、実の父へ全ての仕返しを誓う。

その時、彼が現れた。三人の小さな自分そっくりの顔をじっと見つめながら、優しく「パパ」と呼ぶよう子供たちを誘う彼。

ふとシャツのボタンを外し、悪戯っぽく笑って言った――

「どうだい、あの夜の熱をもう一度味わってみないか?」
社長の逃げた妊娠妻

社長の逃げた妊娠妻

24.9k 閲覧数 · 連載中 · ユイ
川崎佑哉は上半身裸のまま、江原安美の上に覆いかぶさり、大きな手で彼女の柔らかな胸を撫で上げた。

江原安美は甘い吐息を漏らしながら喘いだ。「もう我慢できない…ちょうだい…」

川崎佑哉は彼女の体をうつ伏せにひっくり返し、ペニスを彼女の柔らかな臀部の間で前後に擦りつけた後、背後から一気に挿入した。

「江原安美、たとえ離婚しても、お前は一生、俺の下で喘ぐしかないんだ。」


江原安美はまさか自分がいつか、夫・川崎佑哉と彼の愛人のために結婚指輪をデザインすることになるとは思わなかった。そしてさらに届いたのは、一通の離婚届だった。

彼女は迷わずサインし、彼への想いを断ち切り、妊娠検査の結果を隠して、海外へと旅立った。

その後、彼女は海外で大成功を収め、言い寄る男は数知れず。しかし彼は変わった。彼女に執着し、離れようとせず、目を赤くして「もう一度チャンスをくれ」と懇願した。

彼女の小さな宝物が飛び出して彼の前に立ちはだかり、腰に手を当ててこう言った。「ママに追いつきたいなら、まず列に並んでね!」