第110章 みんな死んだ!

美玲は冷えきった壁際にもたれ、廊下から近づいてくる聞き慣れたハイヒールの音を聞きながら、血のにじむ口元をつり上げて笑った。

「怖いんでしょ。警察が来た。陽を突き落としたのがあんただって、バレるのが」

岩崎春菜の顔色が変わる。大股で歩み寄ると、折れている美玲の左手を、容赦なく蹴りつけた。

「ぐっ……!」

美玲は息を詰めた呻きを漏らし、冷や汗が一瞬でパジャマを濡らした。

岩崎春菜はしゃがみ込み、美玲の髪を乱暴につかんで顔を上向かせる。

「だったら何? 残念ね。あんたみたいな偽物の母親、あのとき何もできなかったくせに」

さらに唇を歪める。

「それに、知らない? あんたが必死に思って...

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