第119章 死体はどこ?!

岩崎春菜。

この女は報告書を捏造し、彼の子どもを死なせた。

見えないふりをして、彼に美玲の眼を抉らせた。

金で人を動かし、彼の母親まで殺した。

阿部岳斗は、ゆっくりと立ち上がる。

美玲の手をそっと離し、血に濡れたスーツの上着をもう一度、彼女の身体に掛け直した。

「少し待っててくれ」

遺体に向かって、かすれるほど小さな声で言う。

そして、振り返った。

瞳にあった悲しみが、瞬きひとつで消える。

代わりに沈んだのは、底の見えない殺意だった。

……

3階。

救急処置室の扉が押し開けられる。

岩崎春菜はベッドに横たわり、手首には分厚い包帯。看護師に押されて病室へ戻されてきた...

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