第127章 命知らずの狂人

「飛行機で逃げようとしたところを、あいつ自身のボディーガードに売られたそうです」

秘書が鼻で笑った。

「金が尽きたと知った連中が、脚をへし折って、空港の外のゴミ箱の脇に捨てたとか」

「こちらで確保済みです。第1地下牢に入れてあります」

阿部岳斗は吸い殻を水たまりへ放り投げた。

「ジュッ」と音を立て、火はあっけなく消える。

【すぐ死なせるな。自分の肉が、少しずつ腐っていくのを見せろ】

阿部岳斗は携帯をしまい、踵を返す。

地下の水牢へ向かって歩き出した。

……

それから三日間。

郊外の地下水牢は、文字どおり地獄になった。

天井の照明が放つ白い光が、悪臭を放つ汚水を照らし出...

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