第13章 まだ死ぬ度胸があるか?

「美玲――まだ死のうなんて考えてるの?」

 阿部岳斗の指が容赦ない力で彼女の顎をつかむ。美玲の目は、ぞっとするほど空ろだった。

 そのとき、不意に扉がきしんだ。

 白いワンピース姿の岩崎春菜が入ってくる。

 宙づりにされた、もはや人の形も曖昧な惨状へ視線を落とした瞬間、その目の奥をかすかな愉悦がかすめた。だが次の瞬間には、顔いっぱいに狼狽を貼りつけている。

「岳斗、もうやめて! 早く下ろしてあげて。このままじゃ本当に死んじゃう!」

 駆け寄った春菜は、阿部岳斗の腕にすがりついた。

 阿部岳斗は眉をひそめ、縄から手を離す。

 鎖が鳴り、重たい音が床を打った。

 美玲の身体が床...

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