第134章 本当に彼女だ!

江口美玲の声だ――!

間違いない。あれは、彼女だ。

阿部岳斗の血が一瞬で沸騰した。スマホを握り潰す勢いで掴み、画面に向かって喉が裂けるほど叫ぶ。

「美玲! どこだ! どこにいる、言え!」

だが、分かっている。これは録音だ。相手に届くはずがない。

阿部岳斗はなおも端末を握り締め、指の関節は白く浮き、手の甲の血管が破れそうに盛り上がった。

――知っていたのか。

彼女はずっと、闇の中から見ていたのだ。自分が狂犬みたいに暴れる様を。

極限の歓喜と、骨の髄まで染みついた悔恨。その二つが絡み合い、理性を繋ぎ止めていた最後の一本を、ぷつりと断ち切った。

胸の奥で心臓が暴れ回る。縫い合わせ...

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