第14章 誕生日?

ボディーガードが乱暴に滑車を放した。

 鎖ががしゃん、と耳障りな音を立て、美玲は腐った肉塊みたいに床へ叩きつけられる。

 医者が薬箱を提げて近づいてきた。手が震えている。

 まともな薬を使う勇気などない。阿部岳斗からは、死なせるな、それだけでいいと言い含められていた。

 医者はハサミで、美玲の身体に血と肉ごと貼りついた布切れを切り開き、消毒液を適当に吹きかけた。

 薬液がめくれた皮膚に落ちても、美玲にはもう痙攣する力すら残っていない。

 痛みを十倍にする薬の効き目が、まだ血管の中で暴れていた。

 一秒ごとに、神経が火で炙られていく。

 医者は雑にガーゼを数周巻いて大出血だけを...

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