第162章 よくも馬鹿にしてくれたな!

男は勢いよく立ち上がり、脇で金を受け取って見て見ぬふりをしていた見張りを乱暴に突き飛ばした。

ジャックは面会エリアへ一直線に突っ込み、阿部岳斗の腐りかけた腹を、容赦なく蹴り抜いた。

「ぐっ――!」

阿部岳斗は椅子ごと後ろへ吹き飛び、床に叩きつけられる。かさぶたになりかけていた傷口が一気に裂け、黄緑色の膿と血が弾けて、ジャックの靴先を汚した。

「くそっ! この役立たずが! 俺を舐めてんのか!」

マーティンも飛び込んできて、阿部岳斗の頭を狙って狂ったように踏みつける。

「暗号を吐け! 昔、お前が俺らを焚きつけて誘拐させたんだろ! 女の指を一本ずつ叩き折れって命じたのもお前だ! 口止め...

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