第42章 好きな人

目黒律は、膿と血と身体から流れ出た汚れにまみれた床へ崩れ落ちるように膝をついた。

全身が小刻みに震えている。両手を宙にさまよわせ、美玲に触れようとしては、どこに触れればいいのかもわからず、ただ空をかくだけだった。

美玲の手足は太い拘束帯に食い込み、皮膚は裂け、肉がむき出しになっていた。首には中心静脈の管が刺さり、腹は無理に流し込まれた栄養で異様に膨れ上がっている。

「美玲……美玲……神様……いったい、何をされたんだ……」

目黒律の目から、大粒の涙がぼろぼろと落ちた。無数の針痕に覆われた美玲の手の甲へ、ぽたり、ぽたりと滴り落ちる。

精神をすり潰されたせいで、ひどく老け込み、やつれきっ...

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