第68章 一体私があなたに何をしたっていうの!?

「こいつは、最初から生き延びるつもりなんてなかった」

「自分が目が見えなくて、もう人として終わってるって分かってる。自分が生きてる限り、俺がずっと痛めつけ続けることも――お前まで巻き添えにすることも、分かってた」

「だからわざと俺を怒らせた。わざと身体で俺を足止めした」

「ずっと待ってたんだ。お前が無事に国境を越えたって確かめるまで。完全に俺の支配から抜けたって確かめるまで」

阿部岳斗は身をかがめ、美玲の耳元に唇を寄せる。歯を食いしばり、吐き捨てるように言った。

「お前が安全だって分かった瞬間、あいつは未練を全部捨てる。次の瞬間には舌を噛み切るか、呼吸の管を引きちぎって――自分で自...

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